
基礎学習:IT
Digital Literacy for Life Integration & Future Empowerment( ITは 「繋がる・創る・使う」 為の力)
5つのIT力×社会文脈相関マトリクス
| 領域 | 国語との関係 | 算数との関係 | 学校での役割 | 日常生活への影響 | 卒業後の仕事への活用 |
|---|---|---|---|---|---|
| D1. 情報収集力 | 検索語の選び方・読解力と直結 | 数値・データ検索と評価 | 学習探究・レポート・自由研究 | 調べ物・買い物比較・ニュース理解 | 資料収集・マーケット情報・顧客分析 |
| D2. 情報発信力 | SNS・文章表現・対話力 | グラフや数値を含む報告・表現 | 発表・ブログ・プレゼンテーション | SNS投稿・レビュー記述・掲示板活用 | メール・報告書・企画書・SNS運用 |
| D3. 情報処理力 | 説明文の読解・作業手順の理解 | Excel・統計処理・単位変換 | 表やグラフの作成、計算ソフトの活用 | 家計簿・予約・日程管理 | 資料作成・数値集計・在庫管理 |
| D4. デジタル創造力 | 物語作成・スライド構成・映像脚本 | プログラミング・構造化思考 | プログラミング学習・動画制作・デジタル作品 | 動画・音楽・イラストなどの創作 | 広報・WEB制作・プロモーション・UI設計 |
| D5. リテラシー倫理力 | ネットマナー・言葉の責任・誹謗中傷の理解 | データの正確性と改ざん理解 | 個人情報・著作権教育 | 情報の取捨選択・SNS投稿判断・詐欺回避 | 情報管理・セキュリティ・信用維持 |
D-LIFEモデルの理念的基盤
| キーワード | 内容とその意義 |
|---|---|
| 繋がる力 | 検索・SNS・チャット・コミュニケーションへのIT適応力 |
| 創る力 | 情報を使って「発信・創造・共有」する表現力とツール活用力 |
| 使う力 | ツールを「目的に応じて」活用する判断力と処理力 |
| 守る力 | 個人や社会の安心を支える「情報リスク」への意識と知識 |
| 備える力 | 未来の変化にも対応できる「柔軟性・自己調整力」 |
IT力(デジタルリテラシー)のエビデンス的支柱
①文部科学省『情報活用能力』の定義と重要性
●「読み・書き・計算に並ぶ“基盤的能力”」として明記。
●小中高を通じて「情報の収集・判断・表現・発信・保護」を系統的に育成する必要性を強調。
●GIGAスクール構想によって、1人1台端末時代が本格化。
参考資料:文部科学省「情報活用能力の育成に関する手引(令和4年度)」
②OECD『デジタル・リテラシー』の枠組み
●デジタル社会に必要な“21世紀型スキル”の1つとして位置づけ。
●主な構成要素:
- 情報の検索と評価(クリティカル・シンキング)。
- メディア理解と情報発信。
- 問題解決・創造(ICTの活用)。
- 安全な行動(セキュリティ・エチケット)。
参考資料:OECD Future of Education and Skills 2030 project
③UNESCO『デジタル市民性教育(D.C.E.)』
●子どもや若者が「責任あるデジタル市民」として育つ為に:
- ●倫理的・安全な利用。
- ●表現力と創造性。
- ●多様性理解と対話力。
- ●特にSNSやAI時代において、「人と繋がるIT力」が人格形成や共生社会の基盤になるとされる。
参考資料:UNESCO(2021)“Guidelines for Digital Citizenship Education”
④国内発達支援分野におけるIT活用有効性
●発達障害・学習障害のある児童にとって、ICTは補助・自立・表現手段として非常に効果的。
●特に、以下のような支援に有効:
- ●絵カードアプリ・視覚支援ツール。
- ●タイピングや音声入力による代替表現。
- ●動画やスライドでの情報提示(理解支援)。
参考文献:
- ●TEACCH実践研究会(2020)「ICTと自閉スペクトラム症支援」。
- ●LD学会報告集:ICT活用による学習支援の実証研究。
⑤現代社会の労働・生活に直結するスキル
●経済産業省「IT人材白書」では、今後のすべての職業で基本的なIT操作・情報活用能力が必須とされる。
●また、就労移行支援や就労継続支援B型でも「パソコン訓練」「データ入力」「Web活用スキル」が重視される。
参考資料:経済産業省「デジタル時代の人材育成政策」(2022)
IT力は「繋がる・創る・使う・守る」社会基盤
| 力の名称 | 内容例・関連する支援 |
|---|---|
| 情報収集力 | 検索・選択・比較の技術/Googleや動画での学習補完 |
| 情報発信力 | タイピング・SNS・スライド発表/言語化が苦手な子の代替手段 |
| 情報処理力 | 表・計算ソフト・整理術/Excelやフォームを使った整理支援 |
| デジタル創造力 | プログラミング・動画制作・画像加工/探究活動や表現活動に活用 |
| リテラシー倫理力 | ネットいじめ、情報漏洩、詐欺防止/安心してITを使える自己防衛力支援 |

